今日電車で見つけた記事をテーマに書かせていただきます。
日本人は本当に南向きが好きで、当然不動産も南向きが一番高く、北向きが一番安い傾向があります。
なぜ南向きが高いかというと
◆湿気の多い日本で南向きは、カビの発生を防ぎやすい(室内を乾燥させやすい)
という理由です。
でもこれって
●北海道か沖縄なのか
●湿気がある地域なのか湿気のない地域なのか
●南向きでも間口の広いタイプなのか、狭いタイプなのか
●低層エリアなのか中高層エリアなのか
●建ぺい率が40%のエリアなのか60%のエリアなのか
●24時間換気システムのある住宅なのか、ない住宅なのか
こういった条件によって全く変わってきます。
タワーマンションの売却理由で多いのが
「夏、熱すぎる」です。
住宅購入が初めてのかたは多少高くても”南向きが良さそう”という理由で購入し、
その南向きのメリットである”日当たり”が良過ぎるという理由で売却をするケースが多いのです。
住宅技術もだいぶ進化しております。
例えば私が産まれてから10年ほど住んでいたマンションでは
冬になると毎朝結露で窓に水滴がつくので、それをワイパーみたいなもので除去することを行っておりました。
ただ新しい住宅になればなるほど窓ガラスの性能は進化しており、
結露は見たことありません。
(2015年築の新築戸建に住んでいます)
ペアガラスというのがいわゆる従来の窓ガラスより厚く、結露もしにくいものとなっています。
また24時間換気システムという設備もあります。
<定義 Panasonicより引用>
「24時間換気システムとは、機械を用いて居住空間の空気を室外の空気と入れ替え、新鮮でキレイな状態にする設備のことです。もともと気密性の低かった日本の住宅は、時代をへて、化学物質を含むものを使うようになるなど変化が起こり、また、暑さや寒さ対策のため高気密化していきました。その中で、換気性能が十分でないことが問題化。化学物質とダニやホコリの影響から、めまいやのどの痛み、湿疹などのシックハウス症候群という体調不良が懸念されるようになり、24時間換気システムを取り入れることになったのです。仕組みとしては、取り付けた給気口から外の新鮮な空気を取り込み、排気口から排出するというもの。居住空間の空気を1時間に半分以上、入れ替えることが基準とされています」
24時間換気システムがあれば空気が循環するのでカビは発生しにくくなります。
また風通りの悪い部屋が作られることがなくなったというのも大きいです。
私の実家にも納戸があります。
縦3m×横0.8mのいわゆる物置部屋で、窓は小窓。そして最も日当たりの悪い1階の北西角の位置にあります。
こういった納戸は放置していれば当然カビが発生します。
※実家には24時間換気システムはついていないですし、窓はペアガラスではありません。
ただ現在こういった部屋が作られることはほとんどありません。
2LDK+S(納戸)
のような表記があって納戸って物置部屋かと思うかたもいらっしゃいますが普通の寝室です。
建築基準法の定義の関係で納戸表記になっているだけであって用途は寝室です。
首都圏の土地価格が上がったので以前より土地・建物がコンパクト化した
他にもいくつか理由がありますが、
カビの生えやすい環境は時代とともに少なくなりつつあります。
お持ちの不動産が南向きであれば
”南向き信者の多い日本であれば”普通に売れます。
※誰が売るかでそこまで差は出ません。
ただ西向き、東向き、北向きは誰が売るかで差が出てきます。
※北向きは特にです。
南向きは日当たりが良いイメージ、暖かいイメージが共有されているため
”住みごこち”をイメージしていただくのは簡単です。
ただ”北向きに住んだことのない人に北向きの住宅に住んでもらうことをイメージしていただく”
(この場合、良いイメージを持ってもらう。悪いイメージを持ってもらわない)
のはそれなりの経験やテクニックなどが必要になります。
実体験があるとなお良しです。
記事にあるように南向きに対する崇拝は薄くなってきているとはいえ南向きが一番好印象なのは事実です。
弊社ではこういった差の出るタイプの物件の売却が得意であり、
ぜひご相談いただければと思います。
本年もどうぞよろしくお願いします。
齋藤