函館出張にて

2024-05-01

その他

先日、出張で北海道の函館に行ってきまして
そこで思ったことを。




私が宿泊したのは「ラビスタ函館ベイ」

ご存じの方も多いと思いますが、
「トリップアドバイザー」の朝食の美味しいホテルランキングで2011・2012年に全国1位
2020年は全国3位に輝いた有名なホテルです。
日本一の朝食のホテルと言えば分かる方が多いと思います。

日本一に2度も輝いているということで、出張ですがホテルの朝食をかなり期待していました。

ただ実際は
「全国1位の朝食という期待があったのでハードルが上がり過ぎてしまい、感激はしなかった」
「何も聞かされずに朝食を食べれば”美味しい!”とテンションが上がるレベル」
でした。

これはどういうことなのか自分なりに考えてみました。

まず、
①ここ10-20年での日本の「食」の進歩
例えば私が幼かった20-30年ほど前は缶詰・レトルト食品といえば”マズい”
”腹を満たすためだけの便利食”
でしたが、今はかなりの高品質です。

個人的好みになりますが
◇イナバのグリーンカレー
◇鯖缶
◇レトルトカレー
◇セブンの金のシリーズ
このあたりはレトルトと言われなければ気づかないほどのレベルに達しています

そして鮮度の維持
それこそ”アニサキス”というのを身近に感じるようになったのは最近かと思います。
ただアニサキスは以前より存在していました。
アニサキスは冷凍すれば死滅するので、魚介類を冷凍して発送していた時代には影響がなかったのですが、
今の時代は”朝獲れ”の新鮮な食材が半日もあれば日本各所に届けられる
輸送システム・品質管理システムが整備され、
神経締めのような鮮度をよりキープする技術もメジャーとなったため、
生の状態で輸送されるようになりました。
それによって「ご当地でしか味わえない鮮度」がなくなりつつあるのかと思います。

先日、渋谷のライフに買い物に行った際も
「今朝、富山で水揚げされた甘エビ、イカが新幹線便で到着しました。鮮度抜群です!」
というアナウンスがされたのを妙に覚えております。

何が言いたいかというと
・日本で普通に生活しているだけで舌が肥えてしまっている
・東京にいても全国の美味しいものを、ご当地で味わうのとほぼ同じ鮮度で味わえている
という食に関しては2点
東京にいればたいていの美味しいものを食べれているというありがたみに感謝すべきですね!


続いては
➁「ラビスタ函館ベイの特徴が特徴でなくなってしまった」
という点です。
これは簡単に言うと他のホテルもラビスタ函館ベイの朝食スタイルを真似ているということです。
(全く悪いことではないです。特許を取得しているわけでもないので)

ラビスタ函館の朝食の特徴は
◇セルフ海鮮丼
◇炙り焼きコーナー
です。
「北海道の新鮮な海鮮を好きなだけ自分で盛り付けられる」
「北海道名産の魚や野菜を目の前で焼いて、焼き立てを食べられる」
おそらく発案当初は画期的なものであったのでしょうが、
今函館界隈のホテルの朝食を見ると半分以上のホテルが同じような朝食を導入しています。
じゃらんネットなどの旅行サイトを見ると、函館ホテルの朝食はほぼラビスタ函館ベイのオマージュで、むしろ後発のオマージュの方が美味しそうでした。

特許を取っているわけでもないですし、ホテルのレベルが全体的に上がるのはとても良いことですが
”ラビスタ函館ベイだけの特別感”というのはなくなってしまっております。
最近ではどこのホテルにいっても朝食で「シェフがオムレツを目の前で作る」というのがあり、
これも同じだと思います。


そしてこのランキング(朝食ランキングや温泉ランキング等)についてです。
果たしてランキングを付けた人は”すべてを自分で体験した上で比較をしたのか”という話です。
全国のホテル朝食ランキングなどはサイトによってランキング順位が異なります。
要は主観ということです。
売上高比較などは当然ナンセンスですし、ランキングは主観で付けるしかないのは分かりますが、
高順位を付けたら何かホテル側から御礼があるというのをどうしても勘ぐってしまいます。

小学校もそうです。
先日、文京区の3S1Kの小学校に子供を入学されたい中国人が増えていているというニュースを見ましたが、
小学校の評判ほどわけのわからないことはないと思います。



公立であれば教員は6年で一新しますし、
その学校が良いかどうかは相対評価ではなく、主観だけの絶対評価です。
(もちろん学区内の平均不動産相場(賃貸も売買も)が高ければ親の所得が高いので、必然的に子供のレベルが高くなるというのはありますが)



続いては函館に行ってみての感想で
③過疎化です。
首都圏に住んでいると”過疎”はほぼ無縁の言葉ですが、やはり地方に行くと痛感します。
札幌は何度も行ったことがあり、札幌はかなり発展しています。
ただ北海道の三大都市といえば【札幌・小樽・函館】と言われるくらいなので
そこそこ賑わっているイメージでしたが、東京在住からするとだいぶでした。。
函館駅周辺と比較して、東京でいうと多摩地区の八王子駅・立川駅のほうが遥かに栄えています。
ラビスタ函館ベイが函館駅から徒歩15分の立地なのですが、周辺は空き家が多いですし、
東京であれば土地の安くて駅から遠いところにある物流倉庫や工場などがすぐ近くにありましたし、
飲食店が閉まるのも早いです。
ラッキーピエロ、赤レンガ倉庫、函館山からの夜景
という有名な観光スポットがあり、飛行機・新幹線でのアクセスが良いので観光客が途絶えることはないと思いますが、
少子化の中で若者の流出が続くであろうし、住民の人口減少は避けられないだろうなと感じました。



続いてはこれは食にも通じる話ですが、
④ラッキーピエロの戦略についてです。


ラッキーピエロは函館を中心に道南で展開しており、
北海道以外に出店はしていません。


サイズが分からないので
・モスよりは当然デカいであろう、
・マックよりも少し大きいだろうな、
・バーガーキングのワッパーと比べてどうなんだろう、
・せっかくだからバーガー類2つ頼もう!
という感じでいたのですがビックリ仰天です。
私も持ち帰りのバーガーをホテルで開封してビックリしました。
(この量じゃ夜のジンギスカンに影響が出る・・・)
ハンバーガー類についてはコメダ珈琲以上の逆写真詐欺です。
チャイニーズチキンバーガーのデカさに度肝を抜かれました。

デカいのに美味しい。しかも作り置きはしない。
しかもチキンは国産(北海道産)ときた。


一度ラッキーピエロに行ったことがあるかたは分かると思いますが、
「これが都内に出店したらマック、モス、バーガーキング、ファーストキッチン等は勝てない」
と思うはずです。
※土地の安い道南エリアで、かつエリアを絞ることで実現する価格というのはあり、
仮に都内に出店した場合、現在の価格では当然成り立たないであろうというのはありますが。

ただこれは
◇エリアを絞ることで物流コストを抑える
→人気のスナック菓子「カール」が東日本での販売がなくなったのも同じ理由
◇ラッキーピエロの世界観を仮に札幌や首都圏などで再現しようとすると
テナント代がかなりかかるので、値上げせざるを得ない
→分析ができているため無理にエリアを広げようとしないのと、希少性/ブランディングができている
という2つが大事なポイントなのかと思います。

ホテルの朝食は真似されるのにラッキーピエロの模倣店がないのは、
真似をすることに対しての簡単さなのかと思います。

不動産業もすぐに同業に真似をされるので、
真似できないような特徴を持つことが重要なんだと感じました。
(読書感想文みたいですみません。。。)


最後に⑤函館朝市関連です。
函館と言えば朝市で、釣ったイカをその場でさばいてもらって食べれるのは有名で、
函館駅から2-3分の立地に朝市があります。
豊洲でインバウン丼なる高額丼があると今年話題になっておりますが、やはり観光地の物は高いです。
(原価に対して利益を乗せすぎというだけです)
お土産で海産物などもありますが、楽天通販で購入したほうが20-30%安いだろうといった感覚です。
ただ、
・観光でテンションが上がっている日本人
・円安の恩恵を受けている外国人観光客
はバンバン買ってました。

この朝市での客引きがしつこいというのが有名で、
確かにすごかったです。
ただ話題になりすぎたのもあり、最近は多少落ち着いたんだろうなと思います。
そんな客引きも2パターンに分かれてるなと。

1パターン目はイメージ通り、ただ声をかけてくるだけのタイプ
これが90-95%くらいです。
「お兄さん、イカ良いのがあるよ」
「ウニとイクラ、セットで安くするよ」
このタイプの一歩的な声掛けです。
見た目・雰囲気も押しが強そうな感じです。
例えるなら大半は歌舞伎町にいるキャッチ、有名なナンパ論と同じです。
声かけまくれば、打率は低くても母数でカバーできるでしょという考え方です。


残りの5-10%は頭を使えてるタイプの客引きです。
まず声の掛け方が
「お兄さんどこから来たの?」
「何か買いたいものあれば案内するけど何探してる?」と会話になるような第一声を投げかけてきます。
日本人は会話のキャッチボールをしてしまうと逃げにくくなるので、
まず簡単な会話を始めてしまうとう戦略的なところと、
他の客引きとの差別化。

営業職ですとこういった会話に関することは当たり前に日々考えてますが、
観光で成り立っている場所のビジネスは、
そんなことをしなくても商売が成り立つんだなと感じました。
(読書感想文➁)
逆にライバルに戦略家がほぼいないので、参入すれば独り勝ちできるのではないかとも。

ゆっくりお土産を選びたい方は空港や駅構内などの
客引きのない自分のペースで買い物ができるお土産ショップがおすすめです。


あとはもう1点朝市絡みで「営業が雑」という点です。
ウニが2種類ありどちらも同価格で陳列
こちらの要望も聞かずにオススメしてくるのは間違いなく原価の安いほうです。
しかもオススメの理由が支離滅裂。でっち上げのよく分からない理由だらけでした。

海産物でよくある「国産と見せかけて実は加工地が日本なだけ」問題。
よく見ると分かりますが、ウニも
・国産のもの
・ロシア産で北海道の工場で加工したもの(ロシア産とはかなり分かりずらい)
の2種類。

国産が絶対良いとは思いませんが、オススメなのであれば
それを相手に理解できるように、簡潔に説明できることが大事だということと、
そんな小細工するのであれば最初から値段を合わせるな、と思いました。
※私はウニ大好きマンなので、ウニの相場は楽天通販パトロールで染み付いているので、
原価の違いが分かりました。


これだけ書いてますが函館旅行には十分満足しております。
もし函館に行く機会があれば私の主観まみれの”絶対に行くべきスポット”を紹介させていただきます。
①函館駅前の回転寿司「根室花まる」
東京にも店舗はありますが、やはり本場は違います。
特にイワシが最高でした。

➁ラッキーピエロ
店舗は複数あるのでどこでも。マック、モスのサイズ感だと思うと返り討ちにあいます。
人気No.1のチャイニーズチキンバーガーは唯一無二です。

③ジンギスカン いい田屋
ラビスタ函館ベイから徒歩10分ほどの個人経営の店
ジンギスカンの虜になります。

齋藤

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