戸建とマンションって何年で寿命を迎えると思いますか?!
もちろん戸建でも木造なのかコンクリート造なのか、
マンションでも新耐震なのか旧耐震なのかによって異なります。
ただネットをみると
戸建は耐用年数22年/マンションは耐用年数47年
というのをよく見ると思います。
これを信じて、
築22年を過ぎた戸建は価値ゼロ
築50年を経過したマンションはいつ建て替えになってもおかしくない
という風に思っているかたが多いので、こちらについて解説します。
まず結論としては余裕で2倍の寿命はあります。
そもそも日本で最古の分譲マンションは
1953年に東京都が分譲した渋谷の宮益坂ビルディングです。
(2016年に解体され築63年でした)
それより古いものが存在しないのでそれが限界だと思われがちですが、
現代の基準で建てられた新築マンションは200年は持たせることができます。
そもそも日本は世界最古の王朝国家で、歴史的建造物も多く残っています。
世界遺産に登録されている奈良の法隆寺は西暦607年に建造された世界最古の木造建築物です。
全焼したとの噂もありますがそれでも築1,000年以上であることは間違いありません。
また親の親世代の家にいくと木造でも築50年というのは当たり前に目にするはずです。
私の親の親は長野県に住んでおり、親が産まれたときからその住宅は建っていたと言っていたので
築50年は超えております。
日本ではなかなか100年以上経過した住宅を目にすることはないですが
海外では築100年は普通です。
海外だとDIYをするのが普通
海外だと古いものにたいして価値を感じる
高度経済成長時代の住宅の大量供給は質より量だった(スクラップアンドビルドの時代)
日本人は建物価値より土地価値を重視する(土地神話)
等々いろんな理由があると思います。
ただ
現在日本は世界でも屈指の技術大国であり、
その日本の建てた住宅が世界の住宅に比べ寿命が短いということはありません。
寿命には「物理的寿命」と「社会的寿命」があり、
「社会的寿命」により取り壊される住宅が多いため日本の住宅寿命は短いのです。
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家電も同じような仕組みになっております。
本当であれば部品の交換で治るレベルの故障なのに、
その製品の部品がもう製造されていないというメーカー側の事情により、
修理ではなく買い替えとなるケースです。
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住宅は基本的に融資を使って購入するものであって、
買いたいと思っても融資が使えなければ買えないですし、
値段が安くても金利が高ければ総合的に普通の価格となってしまいます。
日本の金融機関は超保守的ですので
マンションですと旧耐震(1982年以前の築)ですと途端に融資が厳しくなりますし、
戸建も昭和築になると同様に厳しくなり、
これが中古市場が活発化されない理由でもあります。
結論としては
木造戸建で築22年
マンションで築47年を超えていたとしてもそれは税制上の評価価値の問題であり、
実際はもっと長生きしますので大丈夫です。
長生きしてもらうために日々のケアは必要ですが。
齋藤